
※当サイトでは今後アフィリエイト広告を掲載する場合があります。この記事は、僕自身の自己破産経験と公的情報をもとにした一般的な内容です。借金額、収入、財産、借金の理由、家族構成、裁判所の運用などによって判断は変わります。具体的な判断は、弁護士・司法書士などの専門家に相談してください。
自分は、自己破産するほど追い込まれているのだろうか。
毎月の返済日は何とか乗り切っているから、まだ大丈夫なのではないか。
自己破産を考え始めても、このように迷う人は少なくないと思います。僕も同じでした。
僕は会社員として給料を受け取りながら、ギャンブルや浪費、FX、生活費の補填などで借金を増やし、最終的に約940万円の借金を抱えました。
それでも、返済日までにお金を用意できているうちは、まだ返せていると思い込んでいました。
実際には、返済や生活費をつなぐために別の借入枠を使い、給料が入っても毎月10万円を超える返済で消えていく状態でした。
元金がいくら減ったのかより、今月の返済日を越えられるかしか見ていなかったのです。
自己破産を選べば人生が終わるように感じ、家族や会社へ知られることも怖くて、借金総額を正確に見ることさえ避けていました。
しかし、返済日を乗り切ることと、借金を完済できることは違います。
- 自己破産を考える目安に、一律の借金額はありません
- 収入から生活費を引いた後、元金を現実的に減らせるかが重要です
- 返済のために別の借入れをしている場合は、早めに収支全体を確認した方がよい状態です
- 収入がある会社員でも、返済能力を超える借金なら自己破産が候補になることがあります
- 持ち家、保証人、税金などがある場合は、自己破産以外の方法も含めて比較します
- チェックリストは診断ではなく、専門家へ状況を説明するための整理に使います
- 自己破産を検討する目安
- 自己破産が向いている可能性がある人
- 自己破産以外の方法も比較した方がよい人
- 借金を借金で返す状態を注意した方がよい理由
- 相談前に整理しておきたい数字
- 僕が自力返済は難しいと認めるまでの経緯
1自己破産が
向いているかは
借金額だけで決まらない
1借金が何万円なら自己破産という基準はない
自己破産には、借金が何万円以上なら利用できるという一律の金額基準はありません。
破産法では、支払不能を、支払能力を欠くために、返済期が来た債務を一般的かつ継続的に支払えない状態と定義しています。
大切なのは借金総額だけではなく、次のような事情を合わせて見ることです。
- 手取り収入
- 家賃や食費など、生活に必要な支出
- 扶養家族の人数
- 病気、けが、失業、収入減少の状況
- 毎月、無理なく返済へ回せる金額
- 預金、車、持ち家、保険などの財産
- 保証人や連帯保証人の有無
- 税金や養育費などを含む債務の種類
同じ300万円の借金でも、十分な収入がある人と、病気で収入が大きく減った人では返済可能性が違います。
借金額が比較的少なくても支払いが難しい場合があり、反対に借金額が大きくても、収入や財産によっては別の方法が候補になることがあります。
一時的に出費が重なっただけなのか、今後も継続して返済できないのかも分けて考える必要があります。
▶︎参考:破産法|e-Gov法令検索
自己破産の仕組みや支払不能の考え方は、自己破産を利用できる基本的な条件で詳しく整理しています。
自己破産を利用できる基本的な条件についてはこちら
2収入・生活費・返済可能額を含めて考える
まず確認したいのは、手取り収入から生活に必要な支出を引いた後に、毎月いくら残るかです。
返済可能額の大まかな考え方は、次のとおりです。
手取り収入 − 生活に必要な支出 − 税金や養育費などの継続する支払い = 毎月返済へ回せる金額
ここで、食費や医療費を極端に削った数字を使うと、続かない返済計画になります。
賞与や残業代も、毎回確実に受け取れるとは限りません。通常月の家計で継続できるかを先に確認した方が現実的です。
次に、借金残高を返済可能額で割り、元金だけでも何年かかるかを試算します。実際には利息や手数料があるため、単純な割り算より長くなる可能性があります。
ただし、何年以内なら自己破産、何年を超えたら任意整理は無理という法律上の一律基準はありません。この計算は、家計を整理するための目安です。

3僕は自分に財産などないと思っていた
僕は長い間、延滞していないことを返済できている証拠だと思っていました。
次の給料や賞与が入れば立て直せる、ギャンブルやFXで取り戻せれば返せると、自分に都合のよい未来ばかり考えていました。
借金のアプリや明細を開いても、総残高を合計するより、あといくら使えるかを見ていました。
元金が減っているかを確認すると現実を認めることになる気がして、見たくなかったのです。
今振り返ると、僕が見ていたのは返済能力ではなく、その日を切り抜けるための利用可能額でした。

2自己破産が
向いている
可能性がある人
次の状態が複数重なっている場合、自己破産を含む解決方法を早めに確認した方がよい可能性があります。
ただし、一つ当てはまれば自己破産すべきという意味ではありません。
反対に、一つしか当てはまらなくても、家賃を払えない、差押えが迫っているなど深刻な事情があれば早めの確認が必要です。
| 確認する状況 | 自己破産を含めて検討する目安 | 別の方法も比較したい事情 |
|---|---|---|
| 返済可能額 | 生活費を引くと返済へ回すお金がほとんど残らない | 一定額を無理なく継続返済できる |
| 返済方法 | 返済のために別の借入れをしている | 借りずに元金を継続して減らせる |
| 完済見込み | 現在の収入では現実的な完済時期が見えない | 利息や条件を調整すれば完済を見込める |
| 滞納状況 | 長期滞納、督促、訴訟、差押えが進んでいる | 一時的な収入減で、回復の具体的な見込みがある |
| 財産・住宅 | 高額な財産が少なく、生活再建を優先したい | 持ち家や事業資産など残したい財産がある |
| 保証人 | 保証人への請求を含む影響を理解し、対応を専門家と検討できる | 保証付き債務を任意整理の対象外にしても返済計画が成り立つか確認したい |
| 債務の種類 | カードローンなど免責対象になり得る債務が中心 | 税金や養育費など免責されない支払いが大部分を占める |
| 手続きへの姿勢 | 借金・財産・経緯を正直に申告し協力できる | 財産や借金を隠したまま進めようとしている |
注意:この表は状況を整理するための目安です。自己破産が適しているかは、収入、財産、債務の種類などを含めて個別に判断されます。
個人再生を選んでも保証人の返済義務は原則として残るため、保証人がいるという理由だけで手続きを決めることはできません。
1返済へ回せるお金がほとんど残らない
手取り収入から家賃、食費、水道光熱費、通信費、医療費などを引くと、返済へ回せるお金がほとんど残らない場合です。
返済のために食費を削り、家賃や公共料金を後回しにしているなら、表面上は返済を続けていても家計は維持できていません。
僕の場合、相談直前には毎月10万円を超える返済に追われ、家賃も払えない状態になっていました。
給料があることを理由に、まだ返せると考えたかったのですが、生活に必要なお金まで返済へ回している時点で、収入の範囲内では支えられていませんでした。
2返済のために新たな借入れをしている
カードローンの返済資金を別のカードローンから借りる、クレジットカードのキャッシングやリボ払いで生活費を補うなど、新たな借入れで返済をつないでいる状態です。
返済日に入金できていても、自分の収入から返しているとは言いにくく、借入先や利息が増える可能性があります。
3元金を現実的な期間で完済できる見込みがない
毎月支払っていても、返済額の多くが利息や手数料に回り、元金がほとんど減っていない場合があります。
次の点を確認してみてください。
- 現在の借金総額を把握しているか
- 毎月、元金がいくら減っているか
- 今の返済を続けた場合の完済時期を説明できるか
- 収入が減っても返済を続けられるか
- 賞与や臨時収入がなくても返せるか
完済時期を計算できない、計算すると現実的な見通しが立たない場合は、自己破産だけでなく任意整理や個人再生を含めて検討する材料になります。
4滞納・督促・訴訟・差押えが進んでいる
長期間の滞納があり、督促状、債権回収会社からの通知、裁判所からの書類が届いている場合は、放置しない方がよい状態です。
確定判決や仮執行宣言付支払督促などの債務名義を取得されると、給与や預金などへの強制執行が問題になる場合があります。
裁判所から届いた書類には期限が定められていることがあります。内容が分からなくても、そのまま保管し、早めに専門家へ見せてください。
▶︎参考:民事執行|裁判所
5収入回復の具体的な見込みが少ない
病気、けが、失業、勤務時間の減少などによって収入が下がり、回復時期が見えない場合です。
収入が戻る根拠がなく、いつか増えるだろうという期待だけで借入れを続けると、選択肢が狭まる可能性があります。
僕自身も、いつか返せるだろうと考え、数字を確認することを先延ばしにしました。
今後の収入は、希望ではなく、雇用契約、勤務状況、治療の見通しなど、確認できる材料をもとに考える必要があります。

3借金を借金で
返しているなら
早めに状況を確認する
借金を借金で返す状態は、自転車操業と呼ばれることがあります。
この状態が続くと、次のような問題が起こりやすくなります。
- 元金が減らず、利息や手数料の負担が増える
- 借入先が増え、返済日や返済額を管理しにくくなる
- 一社の利用可能額がなくなると、別の借入先を探す
- 返済と借入れが混ざり、借金総額を把握しにくくなる
- 延滞していなくても、家計の中では返済不能へ近づく
- 生活費や家賃、税金を後回しにしやすくなる
返済しようとする責任感があるほど、新しい借入れで返済日を守ろうとしてしまうことがあります。
責められるのが怖い、信用情報に影響するのが怖い、家族に知られたくないという気持ちもあると思います。
しかし、まだ払えているかではなく、借りずに払えているかを見る必要があります。
1僕は返済できているのではなく、返済日を乗り切っていただけだった
僕も給料が入ると返済へ回し、生活費が足りなくなると、残っているカード枠や借入枠を使っていました。
一つの枠が限度額に近づけば、別の手段を探しました。
返済直後は少しだけ安心しても、すぐに次の返済日が気になりました。
借金の一覧を作れば、自分がもう返せない状態だと分かってしまう気がして、正確な合計を避けていました。
毎月払っているという事実だけを切り取り、自分は返済を続けていると思い込んでいました。
実際には、元金を完済する道を進んでいたのではなく、返済日を一回ずつ先送りしていただけでした。

4自己破産が
向いていない
可能性がある人
ここでいう向いていないとは、自己破産を利用できないという意味ではありません。
自己破産が法律上の候補になり得ても、事情によっては任意整理や個人再生など別の方法が適する場合があります。
逆に、別の方法を希望していても、返済可能性から自己破産が現実的になることもあります。
1安定した返済可能額がある
収入から生活費を引いた後にも一定額が残り、その範囲で元金を継続的に減らせる場合です。
利息や毎月の返済条件を調整すれば完済できる見込みがあるなら、任意整理などが候補になることがあります。
ただし、債権者が希望した条件に応じるとは限らず、無理のない支払原資が必要です。
▶︎参考:任意整理|東京弁護士会
2残したい財産や住宅がある
自己破産では、一定の価値がある持ち家、車、預金、保険の解約返戻金、退職金見込額などが確認され、処分や換価の対象になる場合があります。
持ち家を残したい場合は、住宅ローンの契約状況や継続収入によって、住宅資金特別条項を利用した個人再生が候補になる可能性があります。
ただし、利用には条件があり、住宅ローンを含めた返済を続ける必要があります。
車が仕事や通院に必要でも、必ず残せるとは限りません。財産を家族名義へ変更して守ろうとする行為も避ける必要があります。
事業を続けるために欠かせない資産がある場合や、手続き中の資格・職業制限が仕事へ大きく影響する場合も、別の方法を含めて慎重に比較する必要があります。
詳しい扱いは、自己破産で処分される財産と残せる財産で確認してください。
自己破産で処分される財産と残せる財産
3保証人や連帯保証人への影響が大きい
本人が自己破産して免責を受けても、保証人や連帯保証人の返済義務は原則としてなくなりません。債権者から保証人へ請求される可能性があります。
家族が保証人になっている場合は、家計だけでなく家族関係にも影響する可能性があります。
保証人がいるから自己破産できないわけではありません。
▶︎参考:破産法|e-Gov法令検索
4税金や養育費など免除されない支払いが多い
免責許可決定が確定しても、税金、一定の損害賠償、養育費などの扶養義務に基づく支払い、罰金などは免責されません。
債務の大部分がこのような非免責債権であれば、自己破産だけでは毎月の負担が十分に軽くならない可能性があります。
一方で、カードローンやクレジットカードの債務について免責を受けられれば、その分を税金などの支払いへ回せる可能性もあります。
債務を種類ごとに分け、自治体などへ分納を相談する必要がある場合もあります。
自己破産をしても免除されない支払いの概要は、自己破産の基本的な仕組みでも確認できます。
自己破産の基本的な仕組みについてはこちら
▶︎参考:免責許可決定が確定すると、すべての債権は免責されるのでしょうか。|法テラス
5財産や借金を正直に申告する意思がない
自己破産では、借金、収入、支出、財産、借金が増えた経緯などを正直に申告し、手続きへ協力する必要があります。
特定の財産を隠す、名義を変える、一部の債権者だけへ返済するなどの行為は、手続き上の問題になる可能性があります。
これは自己破産が向いているか以前の問題です。
相談前に新たな借入れや名義変更をせず、すでに行ったことがある場合も隠さず説明してください。
また、自己破産によって借金原因そのものが自動的に解決するわけではありません。
ギャンブルや浪費を止められない状態が続いている場合は、借金の整理と並行して、依存症の相談窓口や生活支援も検討する必要があります。

5収入がある会社員でも
自己破産を検討できる
自己破産は、無職の人だけが利用する制度ではありません。
会社員として継続収入があっても、生活費、扶養家族、住居費、医療費などを引いた後の返済可能額を借金が大きく上回り、継続して支払えない状態であれば、自己破産が候補になることがあります。
給与額、役職、勤続年数だけで決まるわけではありません。
僕も会社員として働き、役職もありました。だからこそ、自分が自己破産する側になるとは思いたくありませんでした。
給料をもらっているのに返せないと認めれば、努力が足りない人間だと認めるようで恥ずかしかったのです。
しかし、仕事をしていることと、借金を完済できることは別でした。
返済後に生活費が足りず、借入れを重ねる状態では、給料があるという一部分だけを見ても返済可能性は判断できませんでした。
自己破産をした事実だけで、勤務先との労働契約が自動的に終了するわけではありません。また、裁判所から会社へ一律に通知されるわけでもありません。
ただし、勤務先が債権者である場合は、裁判所からの通知などを通じて知られる可能性があります。
退職金見込額の確認が必要な場合や、一部の資格・職業に手続き中の制限がある場合なども含め、個別事情によって仕事への影響は変わります。
自己破産を選ぶ前に確認したい影響は、自己破産のメリットとデメリットでまとめています。
自己破産のメリットとデメリットについてはこちら
▶︎参考:自己破産すると、職場の人や近所の人に知られてしまいますか。|法テラス
▶︎参考:労働契約法|e-Gov法令検索

6自己破産以外の方法が
合う可能性もある
借金問題の主な整理方法には、任意整理、個人再生、自己破産などがあります。
この記事では詳細比較をしませんが、考え方の概要は次のとおりです。
- 利息や返済条件を調整すれば元金を返せる見込みがある場合は、任意整理が候補になることがあります
- 借金を減額した後なら返済を続けられ、住宅を残したい事情などがある場合は、個人再生が候補になることがあります
- 収入や財産を考えても返済の見通しが立たない場合は、自己破産を含めて検討します
個人再生には、将来にわたって継続的に収入を得る見込みなどの利用条件があります。
任意整理も、希望どおりの条件で必ず和解できるわけではありません。
どの方法が一番得かではなく、現実に続けられるかで考えることが大切です。
相談したからといって、自己破産を強制されるわけではありません。
僕も相談時に任意整理、個人再生、自己破産の説明を受けました。
個人再生で少しでも返した方がまともなのではないかと迷いましたが、減額後であっても返済を続ける見通しが立たず、最終的に自己破産を選びました。
7 自己破産を
検討する前の状況整理
チェックリスト
自分が自己破産を検討すべき状態なのか、迷っている方もいると思います。
次のチェックリストは、自己破産が向いているかを自動的に判定するものではありません。借金や生活の状況を整理し、弁護士などへ相談するときに説明しやすくするためのものです。
分からない項目や確認するのが怖い項目は、無理に埋めなくても大丈夫です。まずは今の自分に当てはまるものがないか、確認してみてください。
1今の状況に当てはまる項目を確認する
【返済と借入れの状況】
□ 毎月の返済額を正確に把握できていない
□ 借金総額を確認するのが怖い
□ 返済するために別の借入れをしている
□ リボ払いやキャッシングの残高がなかなか減らない
□ 複数の返済日を管理できなくなっている
□ 完済まで何年かかるのか計算できない
【収入と生活の状況】
□ 生活費を削っても返済額が足りない
□ 返済すると食費や日用品を買うお金がほとんど残らない
□ 今後、収入が増える具体的な見込みがない
□ 家賃や公共料金を滞納している
□ 税金や社会保険料も滞納している
□ 督促状や裁判所からの書類が届いている
【心や生活への影響】
□ 借金を隠すための嘘が増えている
□ 借金の不安で仕事や睡眠に影響が出ている
□ ギャンブルや浪費をやめられず、返済と借入れを繰り返している
【財産・保証人・支払いの種類】
□ 持ち家、車、保険など残したい財産がある
□ 保証人や連帯保証人がいる
□ 税金、社会保険料、養育費など、自己破産をしても原則として支払義務が残るものがある
2チェックの数だけで自己破産と判断しない
このチェックリストは、三つなら任意整理、五つなら自己破産というように、数で債務整理の方法を決めるものではありません。
当てはまる項目が一つでも、生活や心身への影響が大きい場合や、家賃の滞納、裁判所からの書類などがある場合は、早めに相談を検討した方がよいことがあります。
一方で、持ち家や車があること、保証人がいることは、それだけで自己破産すべきという意味ではありません。自己破産をした場合の影響を確認し、任意整理や個人再生なども含めて比較するための確認項目です。
僕の場合も、チェックの数で自己破産を決めたわけではありません。約940万円の借金に対して、収入や生活費を考えると返済を続ける現実的な見通しが立たなかったことが、大きな判断材料になりました。
自己破産が合っているかどうかは、次のような事情をまとめて考える必要があります。
- 借金総額
- 毎月の返済額
- 手取り収入と生活費
- 今後の収入見込み
- 預貯金や持ち家などの財産
- 保証人や連帯保証人の有無
- 税金や養育費など支払いの種類
- 借金が生活や心身へ与えている影響
チェックできない項目があっても、相談できないわけではありません。分からないことは、分からないと正直に伝えて大丈夫です。
▶︎参考:破産法(第253条)|e-Gov法令検索
3PDFに書き出して相談前の状況を整理する
チェック項目を紙に書き出しておくと、借金の不安で頭が混乱しているときでも、現在の状況を整理しやすくなります。
印刷して使えるように、この記事のチェック項目と相談前の記入欄をまとめたPDFを用意しました。
PDFはA4サイズの2ページです。
- 1ページ目:現在の状況を確認する18項目
- 2ページ目:借金総額、返済額、収入、生活費、滞納、財産、保証人などの記入欄
すべての欄を正確に埋めてから相談する必要はありません。現時点で分かる範囲だけ記入し、通帳、請求書、督促状など手元にある資料と一緒に相談先へ見せてください。
次の章では、相談前に確認しておきたい数字を、もう少し詳しく説明します。
PDFを使って状況を整理した結果、自力で返済を続けるのが難しいと感じた場合や、どの債務整理が合っているか分からない場合は、専門家へ確認する方法があります。
✅ チェック結果をもとに、自分に合う借金の解決方法を相談したい方へ
相談したからといって、自己破産を選ばなければならないわけではありません。収入、生活費、財産、保証人などを伝えたうえで、任意整理や個人再生も含めて現実的に続けられる方法を確認してください。
相談料、対応地域、取扱業務などは相談先によって異なります。申込み前に、各相談先の案内を確認してください。
公的な窓口を利用したい場合は、金融庁が案内している全国の多重債務相談窓口も確認できます。
▶︎参考:多重債務者対策・貸金業法等について|金融庁
8相談前に
整理しておきたい数字
難しい家計簿を完璧に作る必要はありません。まずは大まかな数字を正直に出すことが大切です。
| 分類 | 確認する項目 | 分からない場合の確認先・資料例 |
|---|---|---|
| 借金 | 借入先、残高、金利、毎月の返済額、返済日 | アプリ、利用明細、契約書、督促状 |
| 滞納 | 滞納先、滞納額、期間、裁判所からの書類の有無 | 通知書、郵便物、裁判所書類 |
| 収入 | 手取り月収、賞与、その他の継続収入、今後の見込み | 給与明細、源泉徴収票、雇用契約 |
| 住居費 | 家賃、住宅ローン、管理費、滞納の有無 | 賃貸借契約書、ローン明細 |
| 生活費 | 食費、水道光熱費、通信費、保険料、医療費 | 口座明細、カード明細、領収書 |
| 継続支払い | 税金、社会保険料、養育費、教育費 | 納付書、合意書、請求書 |
| 家族 | 扶養家族、同居人数、家計負担 | 家族構成と毎月の負担をメモ |
| 返済可能額 | 生活費を引いた後、無理なく返済へ回せる金額 | 通常月の収支から計算 |
| 財産 | 持ち家、車、預金、保険、退職金、投資資産 | 通帳、車検証、保険証券、残高資料 |
| 保証 | 保証人・連帯保証人の有無、保証付きの借金 | 契約書、借入先への確認 |
| 借金原因 | 生活費、病気、失業、ギャンブル、浪費など | 時系列を大まかにメモ |
注意:この表は状況を整理するための目安です。自己破産が適しているかは、収入、財産、債務の種類などを含めて個別に判断されます。
資料がそろっていなくても相談できる場合があります。
法テラスも、一般に資料が手元になくても相談は可能と案内しています。
持参を求められる可能性があるものは、債権者一覧、督促状、裁判所から届いた書類、給与明細、通帳、契約書、カード、家計の収支などです。
予約時に相談先へ確認してください。
▶︎参考:債務整理について相談に行く際は、どのような資料を持参するとよいですか。|法テラス

9僕が
自力返済は
難しいと認めるまで
1借金額を見ることを避けていた
僕は借金が増えていることに気づいていました。それでも、借入先ごとの残高を一つの紙に並べることを避けていました。
総額を見れば、自己破産を考えなければならない。
家族へ嘘をついてお金を借りたことや、普通に働いているように見せながら借金を増やしたことも認めなければならない。
そんな恥ずかしさと恐怖がありました。
そのため、今月の返済額と利用可能額だけを見て、いつか返せるだろうと考え続けました。
すでに支払ったお金が無駄になるような気持ちもあり、もう少し頑張れば取り戻せると思いたかったのです。
2数字を整理して初めて現実が見えた
2023年7月末、僕は法律事務所の相談用紙に、借入先や借入額などを一つずつ書きました。
最終的な借金総額は約940万円でした。
相談では、任意整理、個人再生、自己破産という選択肢の説明を受けました。最初から何も聞かずに自己破産だけを押し付けられたわけではありません。
しかし、僕は利息を払うことすら難しく、家賃も払えない状態でした。
毎月10万円を超える返済を続けても、生活費を借入れで補えば借金は減りません。
感情ではまだ頑張れると思っていても、数字として完済の見通しがないことを認めざるを得ませんでした。
努力が足りないと言われたような恥ずかしさと悔しさはありました。
一方で、根性の問題ではなく、この家計では返済を続けられない状態なのだと初めて整理できました。
3自己破産を決断しても不安は残った
自己破産が現実的だと分かっても、すぐに気持ちが追いついたわけではありません。
個人再生で少しでも返せないか、自己破産は逃げではないか、ギャンブルや浪費で作った借金に制度を使ってよいのかと迷いました。
家族や会社への影響、費用、財産、管財事件、免責のことも不安でした。
最終的には、借金を借金で返す状態を続けても解決しないと考え、自己破産を選びました。
ただし、契約書へ署名した瞬間に安心できたわけではありません。
申立てまで進めるのか、裁判所から免責を認めてもらえるのかという不安は、その後も残りました。
今は、自己破産を早く決めるべきだったと単純には考えていません。
もっと早く相談し、借金額と家計を第三者と確認していれば、借金を増やす前に別の選択肢も含めて検討できた可能性があると思っています。

10自己破産を
相談するタイミング
次のような変化があったときは、自己破産を含む解決方法を確認するタイミングです。
- 返済のために借入れを始めた
- 返済額が生活費を圧迫している
- 完済時期を計算できない
- 一社でも滞納が始まった
- 督促状や裁判所からの書類が届いた
- 収入減少や失業が続く見込みになった
- 借金を隠すための嘘が増えた
- ギャンブルなどの借金原因を止められない
- 返済の不安で仕事や睡眠に影響が出ている
この状態になったら必ず自己破産という意味ではありません。
むしろ、早い段階で相談すれば、任意整理、個人再生、家計の見直しなど、自己破産以外の方法を検討できる可能性もあります。
借金総額が分からなくても、分かる範囲で相談先と借入先を書き出してください。
新たな借入れをして相談費用を作ったり、財産を家族名義へ変更したりせず、現状をそのまま説明することが重要です。
自己破産費用が用意できないことだけで相談を諦める必要はありません。
分割払いに対応している事務所もありますが、条件は事務所ごとに異なります。
また、収入・資産などの条件を満たす場合は、法テラスの民事法律扶助を利用できる可能性があります。
詳しくは、自己破産費用を払えない場合の対処法で確認してください。
自己破産費用を払えない場合の対処法についてはこちら
11よくある質問
FAQ
- Q1.借金がいくらあれば自己破産を検討すべきですか?
A.一律の金額基準はありません。
借金総額だけでなく、収入、生活費、財産、返済可能額、健康状態などを含めて判断します。
少額でも返済が難しい場合があり、高額でも別の方法が候補になる場合があります。 - Q2.毎月返済できていても自己破産を考えた方がよいですか?
A.返済資金を新たな借入れで用意している、生活費や家賃が足りない、元金が減らない場合は、延滞がなくても早めに状況を確認した方がよい可能性があります。 - Q3.収入がある会社員でも自己破産できますか?
A.会社員であることや収入があることだけで、自己破産できないとは限りません。
生活費などを引いた後の返済能力と借金額を総合して判断します。 - Q4.持ち家がある場合は自己破産しない方がよいですか?
A.一律には言えません。
自己破産では持ち家が処分対象になる可能性がありますが、住宅ローンや収入などによって個人再生が候補になる場合もあります。
家を残したい希望を相談時に伝えてください。 - Q5.保証人がいると自己破産できませんか?
A.保証人がいても自己破産を検討できます。
ただし、本人が免責を受けても保証人の返済義務は原則として残るため、保証人への影響を含めた検討が必要です。
12まとめ|
自己破産が向いているかは
完済可能性で考える
- 自己破産を検討する目安は、借金額だけではありません
- 収入から生活費を引いた後、元金を継続して減らせるかを確認します
- 借金を借金で返している場合は、延滞がなくても早めの確認が必要です
- 持ち家、保証人、非免責債権がある場合は、別の方法も含めて比較します
- 収入がある会社員でも、返済能力を超える借金なら自己破産が候補になることがあります
- 最終的な判断は、チェック数ではなく個別事情を専門家へ伝えて行います
僕の場合、見るべきだったのは延滞しているかではなく、収入の範囲で元金を完済できるかでした。
借金額だけでなく、返済のために借入れを続け、家賃まで払えなくなった家計全体を見る必要があったのです。
自己破産できるかと、自己破産が自分に最も合うかは別の問題です。
まだ返せると思い込んで結論を先延ばしにするより、早めに数字を整理し、選択肢を確認することが大切だと感じています。
▶︎参考:破産法|e-Gov法令検索
▶︎参考:破産|裁判所
▶︎参考:破産・再生|裁判所
▶︎参考:個人再生|裁判所
▶︎参考:裁判手続 民事事件Q&A|裁判所
▶︎参考:自己破産|法テラス
▶︎参考:債務整理について相談に行く際は、どのような資料を持参するとよいですか。|法テラス
▶︎参考:免責許可決定が確定すると、すべての債権は免責されるのでしょうか。|法テラス
▶︎参考:自己破産すると、職場の人や近所の人に知られてしまいますか。|法テラス
▶︎参考:無料法律相談のご利用の流れ|法テラス
▶︎参考:任意整理|東京弁護士会
▶︎参考:多重債務者対策・貸金業法等について|金融庁
▶︎参考:労働契約法|e-Gov法令検索
この記事は、自己破産を経験した運営者の実体験と、公的機関・法律情報をもとに作成しています。
ただし、自己破産・債務整理の判断は、借金額、収入、財産、家族構成、借金の理由、住んでいる地域、申立てをする裁判所によって変わる場合があります。
この記事は一般的な情報提供であり、個別の法律判断ではありません。実際に手続きを検討する場合は、弁護士・司法書士・法テラスなどに相談してください。
最終確認日:2026年7月23日






