
※当サイトでは今後アフィリエイト広告を掲載する場合があります。この記事は、僕自身の自己破産経験と公的情報をもとにした一般的な内容です。借金額、収入、財産、借金の理由、家族構成、裁判所の運用などによって判断は変わります。具体的な判断は、弁護士・司法書士などの専門家に相談してください。
「自己破産をしたら、家の中の物まで全部持っていかれるのではないか」
僕も、940万円の借金を抱えて自己破産を考え始めた頃、そう思っていました。
冷蔵庫や洗濯機だけでなく、スマートフォンやパソコンまで失い、銀行口座の残高もゼロになる。退職していないのに退職金はなくなり、保険も解約され、家族が買った物まで調べられる。
ドラマのように自宅へ人が来て、家具へ差押えの札を貼る場面まで想像していました。
しかし、実際の自己破産は、生活に必要なものまで一律に取り上げる制度ではありません。
一方で、持ち家や価値のある車、預金、保険の解約返戻金、退職金見込額などは、内容によって処分や確認の対象になる可能性があります。
- 自己破産をしても、すべての財産を一律に失うわけではありません
- 生活再建のため、自由財産として残せる財産があります
- 家・車・預金・保険・退職金は、価値や契約状況などで取り扱いが変わります
- 現金と銀行預金は同じ基準で判断されるとは限りません
- 家族名義でも、実質的に本人の財産なら確認される可能性があります
- 財産を売る、安く譲る、名義を変える前に、専門家へ確認することが大切です
- 自己破産で処分対象になり得る財産
- 自己破産後も残せる可能性がある財産
- 現金・預金・持ち家・車・保険・退職金の主な確認ポイント
- 家具・家電・スマートフォンや投資口座の扱い
- 家族名義の財産を確認される場合
- 相談前に整理しておきたい財産一覧

1自己破産をしても
すべての財産を
失うわけではない
1処分対象になる財産と残せる財産がある
自己破産では、破産手続開始決定時に本人が持っている財産が確認され、換価できる財産があれば、原則として債権者への配当に充てられます。
この管理・換価の対象となる財産のまとまりを、破産財団といいます。
ただし、破産法は、すべての財産を破産財団へ入れるわけではありません。生活に欠かせない家財や一定範囲の現金など、残せる財産も定めています。
財産が少ない場合と破産管財人が選任される場合では、調査や手続きの進み方も異なる可能性があります。
自己破産の基本的な仕組みや、破産手続と免責手続の違いは、自己破産の基本的な仕組みで詳しく整理しています。
自己破産の基本的な仕組みはこちら
また、財産が処分される可能性は自己破産のデメリットの一つですが、何もかも失うという意味ではありません。自己破産のメリットとデメリットと分けて考えると、影響を整理しやすくなります。
▶︎参考:破産法 第34条|e-Gov法令検索
| 財産の種類 | 主に確認されるポイント | 残せる・処分される可能性の考え方 |
|---|---|---|
| 現金 | 破産手続開始時の金額、保管場所 | 法律上の自由財産の範囲がありますが、預金とは別に考えます |
| 預貯金 | 全口座の残高、取引履歴、直前の入出金 | 裁判所の運用や他の財産、生活状況などで異なります |
| 持ち家・土地 | 名義、時価、住宅ローン、抵当権、持分 | 換価価値があれば、処分対象になる可能性があります |
| 車・バイク | 名義、査定額、年式、走行距離、ローン、所有権 | 価値や契約状況により、残せる場合と処分される場合があります |
| 生命保険など | 契約者、保険料負担者、解約返戻金 | 解約返戻金の額などにより、継続できるかが異なります |
| 退職金 | 現時点の見込額、支給可能性、退職時期 | 全額がそのまま処分対象になるとは限りません |
| 家具・家電・スマートフォン | 生活上の必要性、価値、数量、分割契約 | 通常の生活用品は残せることが多い一方、高価品は確認されます |
| 株式・投資信託・暗号資産など | 残高、時価、取引履歴、資金移動 | 換価可能な財産として扱われる可能性があります |
| 家族名義の財産 | 購入資金、実質的な所有者、管理状況 | 家族自身の財産は原則として別ですが、名義だけでは判断されません |
※実際の取り扱いは、財産の価値や申立先裁判所の運用などによって異なります。

2僕も家具や家電まですべて失うと思っていた
僕が最初に見たのは、「財産は処分される」という断片的な情報でした。
何が財産なのか、どこまでが生活必需品なのかは分からないまま、悪い場面だけを想像していました。
弁護士へ相談すると、借金だけでなく、預金、保険、退職金、車、不動産などの有無も確認されました。
自分には大した財産などないと思っていた僕にとって、退職していない時点の退職金や、保険の解約返戻金まで確認されることは意外でした。
そのとき初めて、自己破産は家の中を空にする手続きではなく、価値のある財産と生活に必要な財産を区別しながら進める手続きなのだと分かり始めました。
2自己破産でも
残せる
自由財産とは
1生活に必要な財産を残す仕組み
自由財産とは、破産手続で処分の対象にならず、本人が自由に使える財産です。
主なものには、次のような財産があります。
- 破産手続開始決定後の労働によって得た給料などの新得財産
- 民事執行法などで差押えが禁止されている財産
- 破産法で破産財団に属さないとされる一定範囲の現金
- 裁判所が個別に自由財産の範囲を広げた財産
民事執行法は、生活に欠かせない衣服、寝具、家具、台所用具などを、差押禁止動産として挙げています。
つまり、自己破産は、破産後の生活が成り立たなくなるまで何もかも処分する仕組みではありません。
なお、開始決定後に取得した財産でも、開始決定前に生じた原因に基づく請求権などは、破産財団に属する場合があります。
新得財産かどうかを自分だけで判断せず、個別に確認してください。
▶︎参考:民事執行法 第131条|e-Gov法令検索

2一定範囲の現金と自由財産拡張
破産法第34条と民事執行法施行令を合わせると、破産手続開始時に持っている現金のうち99万円までの金銭は、原則として破産財団に属しません。
ただし、ここでいう現金と銀行預金は同じではありません。
預金は、金融機関に対する払戻請求権として扱われるため、99万円という数字を、そのまま預金残高の基準として使うことはできません。
また、現金以外の財産については、本人の生活状況、財産の種類や額、今後の収入見込みなどを考慮し、裁判所が自由財産の範囲を拡張する場合があります。
これは、すべての事件で自動的に認められるものではありません。現金についても、金額や保管状況を正確に申告する必要があります。
法律上の現金の枠と、各裁判所における預金や個別財産の運用を混同しないことが重要です。
▶︎参考:破産法 第34条|e-Gov法令検索
▶︎参考:民事執行法施行令 第1条|e-Gov法令検索
3 現金・預貯金は
どうなる?

1現金と預金は分けて確認する
現金と銀行預金は、同じお金でも法律上の性質が異なります。
現金には前章で説明した法定の範囲がありますが、預金は別の財産として扱われます。
複数の銀行口座がある場合は、普段使っていない口座も含めて、それぞれの残高や取引履歴を出し、全体を把握できるようにします。
給与の振込直後などで一時的に残高が増えている場合も、勝手に隠したり、説明できない形で引き出したりしてはいけません。
家賃、光熱費、食費など、通常の生活に必要な支出まで禁止されるわけではありません。
ただし、申立て直前の大きな出金や送金は、使途を確認される可能性があります。
残高をどう扱うかは、生活費の必要性、他の財産、事件類型、申立先の運用なども関係するため、担当弁護士へ確認してください。
2少額の口座まで出すのかと戸惑った僕の体験
僕は、弁護士から銀行口座を一つ残らず整理するよう求められました。
ある金融機関だけでも口座が3つあり、2つの残高はそれぞれ1,000円未満、もう1つの積立口座には約3万7,000円が残っていました。
金額が小さく、ほとんど使っていない口座まで必要なのかと思ったのが、正直な気持ちです。
しかも通帳をなくしており、過去2年分の取引履歴を取り寄せる必要がありました。
入出金の履歴を見られるのは、借金の使い道まで開かれるようで恥ずかしく、銀行の窓口では吐きそうなほど緊張しました。
それでも、少額かどうかを僕が決めるのではなく、まず全部伝える必要があると分かりました。
使っていない口座や残高の少ない口座も、存在を隠さず申告することが出発点でした。
▶︎参考:債務整理について相談に行く際は、どのような資料を持参するとよいですか|法テラス
4持ち家や土地は
どうなる?
本人名義の持ち家や土地に換価価値があれば、原則として破産財団に入り、売却の対象になる可能性が高い財産です。
住宅ローンが残っている場合は、抵当権などの担保、ローン残高、不動産の時価を確認します。
ローン残高が不動産価値を上回るオーバーローンの状態でも、自分で価値がないと決めて申告を省くことはできません。
登記事項証明書、ローン残高、査定などをもとに判断されます。
共有名義なら、本人の持分が確認対象です。
家族だけの名義なら、当然に本人の財産になるわけではありません。ただし、本人が購入資金を出した、実質的な所有者が本人であるといった事情があれば、名義だけでは判断されない可能性があります。
持ち家を残したい人は、自己破産以外の方法が候補になる場合もあります。
たとえば、一定の条件を満たせば、住宅を維持しながら債務整理を目指せる個人再生があります。ただし、ここでは制度の詳細には立ち入りません。
売却や名義変更をする前に、利用できる手続きを含めて確認することが大切です。
▶︎参考:破産・免責手続のあらまし、破産申立書の作成について|松江地方裁判所

5車・バイクは
残せる?
本人が所有する車やバイクに相当の交換価値があれば、処分対象になる可能性があります。
ただし、車なら必ず処分されるわけでも、古い車なら必ず残せるわけでもありません。
確認される主な項目は、名義、年式、走行距離、査定額、ローン残高、購入資金、利用状況などです。
車検証上の所有者がローン会社などで、有効な所有権留保がある場合は、契約関係に基づいて車を引き揚げられる可能性もあります。
ローンが残っているという事実だけで、結論は決まりません。
通勤、介護、通院などで生活上必要な事情があっても、それだけで必ず残せるとは限りません。
一方、価値が低い車や、自由財産の拡張が認められた車など、残せる場合もあります。
法テラスも、どの程度の価値がある車を換価するかは、地方裁判所によって取り扱いが異なることがあると案内しています。
査定前に名義変更や売却をせず、車検証、ローン契約、査定資料を担当弁護士へ見せてください。
▶︎参考:自己破産すると、自家用車は必ず処分されるのですか|法テラス
6生命保険・学資保険・
個人年金保険への影響

保険では、加入している事実だけでなく、解約したときに戻る解約返戻金の有無と金額が重要です。
生命保険、学資保険、個人年金保険などに解約返戻金があれば、財産として確認される可能性があります。
掛け捨て型の保険は、大きな解約返戻金がないことも多いですが、契約内容を見ずに対象外とは決められません。
契約者、被保険者、保険料の負担者、解約返戻金額などを確認し、必要に応じて保険会社から証明書を取り寄せます。
家族名義の保険でも、実際には本人が保険料を負担していた場合などは、説明が必要になることがあります。
反対に、本人が被保険者であるだけで、直ちに本人の財産になるわけでもありません。
生命保険は必ず解約される、と一律には言えません。
解約返戻金の額、他の財産、自由財産拡張、申立先の運用などによって取り扱いが変わります。
自己判断で解約や契約者変更をせず、保険証券や解約返戻金証明書を見せて確認してください。
▶︎参考:破産・免責手続のあらまし、破産申立書の作成について|松江地方裁判所
7退職金は財産
として扱われる?
1退職前でも退職金見込額を確認される場合がある
まだ退職していなくても、勤務年数や就業規則などから退職金を受け取る権利が発生していれば、退職金見込額が財産として確認される場合があります。
ただし、見込額の全額がそのまま換価対象になるとは限りません。
退職までの期間、支給の確実性、差押禁止の範囲、申立先裁判所の運用などを踏まえて評価されます。
全国一律の評価割合だけを見て、自分で判断しないでください。
退職金見込額証明書、就業規則、退職金規程、計算書などを求められる場合があります。
退職金制度がない場合も、その事実が分かる資料や説明が必要になることがあります。
自己破産をするために会社を辞める必要があるわけではありません。
退職や前倒し受給を自分で決める前に、担当弁護士へ確認してください。
2退職していないのに関係するのかと驚いた
僕も、退職金は会社を辞めたときのお金なので、今の自己破産とは関係ないと思っていました。
ところが、準備資料には、現時点の退職金見込額が分かるものが含まれていました。
当時の僕は勤続年数も長く、「まだ受け取っていないお金まで財産として見るのか」と驚きました。
勤務先へ証明書を頼めば理由を聞かれるのではないかという不安もあり、就業規則から計算できる資料で対応できるか確認しました。
この経験で、財産は手元にある現金や物だけではなく、破産手続開始前の勤務によって形成された退職金請求権なども確認される場合があると知りました。
▶︎参考:破産・免責手続のあらまし、破産申立書の作成について|松江地方裁判所
8家具・家電・衣類・
スマートフォンは残せる?

通常の生活に欠かせない家具、家電、衣類、寝具、台所用品などは、一般に差押禁止財産として残せるものが多くあります。
冷蔵庫、洗濯機、ベッドなどを、一律に持っていかれるわけではありません。
ただし、生活用品という名前だけで判断するわけではありません。
高価なブランド家具、貴金属、骨董品、換金性の高い機器、同種の物を多数持っている場合などは、価値や数量を確認される可能性があります。
スマートフォンやパソコンも、日常生活や仕事に必要で、換価価値が高くなければ残せることが多いと考えられます。
一方で、高額な最新機種、複数台の所有、端末代の分割払い、所有権や契約の状況などによって、扱いが変わることがあります。
僕の場合は、生活に必要な家具や家電をすべて失ったわけではなく、スマートフォンも使い続けられました。
ただし、僕には高価な家財や、換価価値の高い機器がほとんどなかったという事情があります。
僕と同じ結果が、すべての人に当てはまるわけではありません。
▶︎参考:民事執行法 第131条|e-Gov法令検索
9株式・投資信託・
暗号資産・FX口座などの扱い

株式、投資信託、暗号資産などは、売却や換金ができる財産として確認される可能性があります。
証券口座、暗号資産取引所、FX口座は、現在の残高だけでなく、取引履歴や申立て前の資金移動を確認される場合もあります。
含み損がある、残高がほとんどない、長く使っていないという理由で、申告しなくてよいわけではありません。
電子マネー、払い戻し可能な残高、価値の大きいポイント、海外口座なども、金額や性質によって確認対象になり得ます。
僕も、つみたてNISAに関する資料、iDeCoの資料、過去のFX取引履歴を用意しました。
破産管財人との面談後には、iDeCoへ本当に加入しているか分かる資料も、追加で求められました。
残高が少ない口座でも、取引の流れを確認する意味があるのだと感じました。
なお、NISAは税制上の制度であり、NISA口座の金融商品が、自己破産で当然に保護されるわけではありません。
一方、確定拠出年金法では、iDeCoなどの給付を受ける権利について、原則として差押えが禁止されています。
ただし、受給後の金銭の取り扱いなどは、別の検討が必要になる場合があります。
同じ積立や投資に見えても、法的な性質は同じではありません。
差押禁止の権利であっても、存在と内容を正確に申告してください。
▶︎参考:確定拠出年金法 第32条|e-Gov法令検索
10家族名義・
配偶者名義の
財産はどうなる?

自己破産は、申立人本人の手続きです。
配偶者、親、子どもなどが自分のお金で取得した預金や財産まで、自動的に本人の財産として処分されるわけではありません。
ただし、名義だけで結論が決まるとは限りません。
たとえば、本人が購入資金を出した物、本人の収入を移した家族名義の預金、本人が実質的に所有する物などは、資金の出所や取得経緯を確認される可能性があります。
共同で購入した財産なら、本人の持分や負担割合を確認することもあります。
僕も当初は、家族名義なら自分の手続きとは関係ないのではないかと思いかけました。
しかし、重要なのは名義だけではなく、誰のお金で取得し、誰の財産として管理してきたかです。
法テラスは、家族の財産が、本人の自己破産によって処分されるものではないと案内しています。
一方、松江地方裁判所の公式資料では、実質的に本人の財産なら、他人名義でも換価対象となり得ることが説明されています。
この二つは矛盾ではなく、家族自身の財産と、名義だけ家族になっている本人の財産を分ける必要があるということです。
▶︎参考:自己破産をすると家族の財産や仕事に影響がありますか|法テラス
▶︎参考:破産・免責手続のあらまし、破産申立書の作成について|松江地方裁判所
11申立て前に
財産を隠したり
名義変更したり
してはいけない
1問題になり得る行為

自己破産の前に、次のような行為をすると、破産管財人や裁判所から経緯を詳しく確認される可能性があります。
- 財産を申告せず隠す
- 財産を家族や知人へ無償または不当に安く譲る
- 本人の財産の名義だけを家族へ変える
- 財産を現金化し、保管場所を隠す
- 説明できない大きな出金や送金をする
- 特定の債権者だけを優先して返済する
- 価値のある物や口座を申告しない
破産法には、債権者を害する行為や、一部の債権者だけを優先する行為を、破産管財人が否認して元に戻す仕組みがあります。
財産隠しなどは、免責不許可事由として問題になる可能性があり、目的や態様によっては、刑事責任が問われる規定もあります。
ただし、申立て前の支出が、すべて違法になるわけではありません。
家賃や食費などの通常の生活費、必要な医療費など、正当な支出もあります。
何が問題になるかは個別事情によるため、自分で線を引かず、資料を残して説明できるようにしてください。
▶︎参考:破産法 第160条・第162条・第252条・第265条|e-Gov法令検索
2正直に出すことが手続きの前提だと感じた
僕には、通帳や支出を全部見せることへの抵抗がありました。
ギャンブルや浪費、FXで作った借金だけでなく、少額の残高や過去の取引まで見られるのは恥ずかしく、少しでも手元へ残したいという気持ちもありました。
それでも、僕は財産を隠したり、家族へ名義を変えたりはしていません。
分からない物は、勝手に価値がないと決めず、弁護士へ伝えて確認しました。
破産管財人から、通帳上の不明な出金やiDeCoの資料を追加で求められたとき、曖昧な部分は、後から確認されることがあるのだと実感しました。
自己破産では、自分に都合の悪い内容を含めて正直に話すことが、手続きを進める前提です。
12相談前に
整理しておきたい
財産チェックリスト
相談前に財産を整理しておくと、弁護士へ状況を正確に伝えやすくなります。
資料がすべてそろっていなくても、相談はできます。
まずは、存在する可能性がある財産を書き出してみてください。
| 確認する財産 | 手元にあれば整理する資料・情報 | チェック |
|---|---|---|
| 現金 | 金額、保管場所 | □ |
| すべての銀行口座 | 通帳、残高、取引履歴、休眠・未使用口座 | □ |
| 持ち家・土地・共有持分 | 登記事項証明書、査定、ローン残高 | □ |
| 自動車・バイク | 車検証、査定、ローン契約 | □ |
| 生命保険・学資保険・個人年金保険 | 保険証券、解約返戻金証明書 | □ |
| 退職金見込額 | 証明書、就業規則、退職金規程 | □ |
| 株式・投資信託 | 証券口座の残高、取引履歴 | □ |
| 暗号資産・FX口座 | 残高、取引履歴、送金履歴 | □ |
| 電子マネー・ポイント | 払い戻しの可否、残高 | □ |
| 高価な時計・ブランド品・貴金属 | 品名、購入時期、査定額 | □ |
| 相続財産 | 遺産分割資料、名義、持分 | □ |
| 貸付金・立替金 | 相手、金額、返済状況 | □ |
| 過払い金返還請求権 | 過去の借入先、取引資料 | □ |
| 敷金・保証金 | 賃貸借契約書、返還見込額 | □ |
| 事業用資産 | 機械、在庫、売掛金、事業口座 | □ |
| 家族名義だが本人が購入した物 | 購入資金、領収書、管理状況 | □ |
| 申立て前に売却・譲渡・解約した財産 | 日付、相手、金額、代金の使途 | □ |
※実際の取り扱いは、財産の価値や申立先裁判所の運用などによって異なります。この表だけで処分対象かどうかを判断せず、専門家へ正確に伝えるための整理に使ってください。
僕は、預金通帳と取引履歴、生命保険と火災保険の証券、退職金見込額が分かる資料、つみたてNISAとiDeCoの資料、FXの取引履歴などを確認しました。
後になって、最新の口座取引明細や追加資料も必要になりました。
最初から使っていない口座まで一覧にしておけば、もう少し落ち着いて準備できたと思います。
▶︎参考:破産|宮崎地方裁判所
▶︎参考:債務整理について相談に行く際は、どのような資料を持参するとよいですか|法テラス
13実際に自己破産して
残せたもの・認識が
変わったこと

僕の場合、不動産や車はなく、高価なブランド品や、大きな換価価値のある財産もほとんどありませんでした。
そのため、財産への影響が限定的だった面があります。
実際には、冷蔵庫や洗濯機などの生活用品をすべて失ったわけではなく、家具や家電、衣類、スマートフォンを使いながら、同じ住居で生活を続けられました。
手続き前に想像していたように、自宅へ人が来て、家具へ札を貼ることもありませんでした。
一方、預金、保険、退職金見込額、積立や投資の資料まで確認されました。
財産が少なかった僕でさえ、申告する範囲は思っていたより広かったです。
自己破産手続きを経験した今は、何も失わない手続きでも、すべてを失う手続きでもないと考えています。
持ち家、高価な車、大きな解約返戻金のある保険などを持つ人は、僕と同じ結果になるとは限りません。
不安なまま財産を動かさず、売却や解約の前に、担当弁護士へ確認することが大切です。
14よくある質問
FAQ
- Q1.自己破産すると家の中の物をすべて持っていかれますか?
A.いいえ、すべてではありません。
生活に欠かせない衣服、寝具、家具、台所用具などは、差押禁止財産に含まれます。ただし、高価な物や換金性の高い物は、確認される可能性があります。 - Q2.預金はいくらまで残せますか?
A.預金について、全国一律にこの金額まで残せるとは言えません。
99万円という法定の範囲は現金に関するもので、預金とは別です。申立先の運用や他の財産、生活状況などを、担当弁護士へ確認してください。 - Q3.ローンが残っている車はどうなりますか?
A.車の名義、所有権留保、査定額、ローン残高、契約内容などで変わります。
車検証上の所有者がローン会社などで、有効な所有権留保がある場合は、引き揚げられる可能性があります。車検証と契約書を担当弁護士へ見せて確認してください。 - Q4.生命保険は必ず解約されますか
A.必ずではありません。
主に解約返戻金の有無と金額、契約者や保険料負担者、他の財産などを確認します。解約や契約者変更をする前に、専門家へ相談してください。 - Q5.申立て前に家族名義へ変えれば財産を守れますか?
A.名義だけを変えても、実質的に本人の財産なら、確認される可能性があります。
財産隠しなどを疑われるおそれもあるため、名義変更や譲渡をする前に、弁護士へ相談してください。
15まとめ|自己破産で
残せる財産は
人によって違う
- 自己破産をしても、すべての財産を一律に失うわけではありません
- 生活に必要な財産を残す自由財産の仕組みがあります
- 家・車・預金・保険・退職金は、価値や契約状況などで取り扱いが変わります
- 家族名義でも、実質的に本人の財産なら確認される可能性があります
- 財産を隠す、安く譲る、名義を変える行為は問題になる可能性があります
- 処分対象かを自分で決めず、すべて正直に申告することが大切です
僕は自己破産前、普通の生活に必要な物まで、全部なくなると思っていました。
実際には、家具や家電、スマートフォンを使い続けられましたが、それは僕に大きな財産が少なかったことも関係しています。
大切なのは、何も失わない、すべて失うと決めつけず、自分の財産を一つずつ確認することです。
▶︎参考:破産法|e-Gov法令検索
▶︎参考:民事執行法|e-Gov法令検索
▶︎参考:民事執行法施行令|e-Gov法令検索
▶︎参考:確定拠出年金法|e-Gov法令検索
▶︎参考:破産|裁判所
▶︎参考:破産・免責手続のあらまし、破産申立書の作成について|松江地方裁判所
▶︎参考:自己破産に関するよくある相談|法テラス
▶︎参考:破産|宮崎地方裁判所
この記事は、自己破産を経験した運営者の実体験と、公的機関・法律情報をもとに作成しています。
ただし、自己破産・債務整理の判断は、借金額、収入、財産、家族構成、借金の理由、住んでいる地域、申立てをする裁判所によって変わる場合があります。
この記事は一般的な情報提供であり、個別の法律判断ではありません。実際に手続きを検討する場合は、弁護士・司法書士・法テラスなどに相談してください。
最終確認日:2026年7月21日



