
借金が返せない。
毎月返済しているのに、元金がほとんど減らない。
給料が入っても、返済と生活費で一気に消えてしまう。
もう自己破産するしかないのではないか。
そんなふうに追い詰められている人もいると思います。
僕自身も、パチンコ・スロットなどのギャンブルや浪費が重なり、借金が940万円まで膨らみました。
当時は、返済日が近づくたびに胸がざわつきました。
スマホに通知が来るだけで、督促ではないかと不安になる。
口座残高を見るのも怖い。
それでも、どこかで「まだ何とかなるだろう」と思っていました。
でも、その「だろう」を続けた結果、僕はどうにもならないところまで来てしまいました。
2023年7月末、僕は法律事務所に相談しました。
そこで初めて、借金問題の解決方法は自己破産だけではないと知りました。
任意整理、個人再生、特定調停、自己破産。
借金を整理する方法はいくつかあります。
もちろん、僕の場合は最終的に自己破産を選びました。
でも、すべての人に自己破産が合うわけではありません。
この記事では、940万円の借金で自己破産した僕の実体験を交えながら、借金を減額・整理する4つの方法と、自分に合う方法を考えるポイントをわかりやすく整理します。
「もう終わりだ」と決めつける前に、まずは一緒に選択肢を確認していきましょう。
- 借金を整理する方法は、自己破産だけではありません。
- 代表的な方法には、任意整理、個人再生、特定調停、自己破産があります。
- 任意整理・個人再生・特定調停は、基本的に返済を続ける前提の方法です。
- 返済の見通しがほとんど立たない場合は、自己破産を含めて考えたほうが現実的なこともあります。
- 僕の場合は借金が940万円あり、利息を止めても元本を返し続ける余力がほとんどなかったため、自己破産を選びました。
- どの方法が合うかは、借金額、収入、生活費、財産、保証人の有無、借金の理由などによって変わります。
- 一人で決めつけず、まずは専門家に相談して、自分に合う方法を確認することが大切です。

も く じ
1借金を減額・整理
する方法は自己破産
だけじゃない
1債務整理とは、借金問題を整理して生活を立て直すための方法
債務整理とは、借金の返済が苦しくなったときに、返済額や返済方法を見直して生活を立て直すための方法です。
難しく聞こえるかもしれませんが、ざっくり言えば、今のまま返済を続けるのが難しい人が、借金問題を整理するための手続きです。
代表的な方法には、次の4つがあります。
| 方法 | ざっくり言うと |
|---|---|
| 任意整理 | 裁判所を通さず、債権者と返済条件を話し合う方法 |
| 個人再生 | 裁判所を通して、借金を大きく減額できる可能性がある方法 |
| 特定調停 | 簡易裁判所で、債権者と返済条件を話し合う方法 |
| 自己破産 | 免責が認められれば、税金など一部を除いた借金の支払い義務が免除される可能性がある方法 |
裁判所の資料でも、債務整理の方法として、裁判所の手続きを利用しない任意整理と、裁判所の手続きを利用する特定調停・個人再生・自己破産が紹介されています。
▶︎参考:債務整理の方法についてのQ&A|裁判所
つまり、借金問題の解決策はひとつではありません。
大事なのは、「自分の場合はどれが現実的なのか」を知ることです。

2僕も最初は「自己破産しかない」と思い込んでいた
僕の場合、借金は940万円まで膨らんでいました。
主な原因は、パチンコ・スロットなどのギャンブルや浪費です。
最初から940万円の借金があったわけではありません。
少しだけ借りる。
負けた分を取り返そうとする。
生活費が足りなくなって、また借りる。
返済のために借りる。
そして、またギャンブルに使う。
この繰り返しでした。
返済しても元金はなかなか減らず、給料が入ってもすぐ返済に消えていきました。
家賃の支払いにも不安が出て、もう利息を払うことすら難しくなっていました。
それでも当時の僕は、「まだ何とかなるだろう」と思っていました。
今思うと、その「だろう」が一番危なかったのだと思います。
借金はいつか返せるだろう。
お金が足りなくても借りれば何とかなるだろう。
生活が苦しくなっても、誰かが助けてくれるだろう。
そうやって現実から目をそらしているうちに、借金は940万円まで膨らみました。
3法律事務所で初めて選択肢を知った
法律事務所に相談する前、僕は本当に怖かったです。
「ギャンブルで作った借金なんて、怒られるんじゃないか」
「弁護士にクズだと思われるんじゃないか」
「自己破産なんて無理だと言われるんじゃないか」
そんな不安がありました。
でも、実際には頭ごなしに責められることはありませんでした。
借金額、借入先、収入、家計の状況、借金の原因を整理しながら、任意整理、個人再生、自己破産の説明を受けました。
僕は、できることなら自己破産ではなく、返済する方法で何とかしたい気持ちもありました。
ただ、940万円の借金を前にすると、利息を止めても元本を返し続ける余力はほとんどありませんでした。
そのため、僕の場合は自己破産が現実的だと判断しました。
ここで大事なのは、自己破産が誰にとっても正解という意味ではないことです。
僕の状況では自己破産が現実的だった、という話です。
2借金を減額・
整理する
4つの方法を比較
1まずは全体像を表で確認
4つの債務整理には、それぞれ向いている人や注意点があります。

この表は、あくまで目安です。
同じ借金額でも、収入、生活費、家族構成、財産、保証人の有無によって合う方法は変わります。
たとえば、借金が300万円でも、安定した収入があり、生活費を引いたあとに返済原資を確保できる人なら、任意整理や個人再生を検討できる可能性があります。
一方で、借金額が同じでも、収入が不安定で生活費も足りていない場合は、返済を続ける方法が難しいこともあります。
大切なのは、借金額だけで決めないことです。
2返済を続けられるかどうかが大きな分かれ目
債務整理を考えるときに、まず見たいのは「今後も返済を続けられるかどうか」です。
任意整理、個人再生、特定調停は、基本的に返済を続ける前提の方法です。
つまり、毎月の収入から生活費を引いたあとに、返済へ回せるお金が残るかどうかが重要になります。
僕の場合は、ここが厳しい状態でした。
借金は940万円。
毎月の支払いに追われ、生活費も圧迫されていました。
仮に将来利息がカットされたとしても、元本を返し続ける余力はほとんどありませんでした。
だから、任意整理や特定調停では根本的な解決になりにくいと感じました。
個人再生も選択肢として説明は受けました。
ただ、減額後の借金を返済し続ける必要があります。
僕は、返済を続ける生活に戻ること自体がかなり難しい状態でした。
だから最終的に自己破産を選びました。

3任意整理
とは
1任意整理は、返済条件を見直すための方法
任意整理は、裁判所を通さずに、弁護士や司法書士が債権者と話し合い、返済条件を見直す方法です。
一般的には、将来利息のカットを交渉し、残った元本を分割で返済していく形になることが多いです。
毎月の返済の多くが利息に消えていて、元本がなかなか減らない人にとっては、返済の見通しを立て直すきっかけになる可能性があります。
ただし、任意整理は借金そのものが大きくゼロになる方法ではありません。
基本的には、元本を返していく必要があります。
そのため、利息が止まったあとも返済を続けられるだけの収入が必要です。
2任意整理が向いている可能性がある人
任意整理が向いている可能性があるのは、次のような人です。
| 状況 | 任意整理を検討しやすい理由 |
|---|---|
| 毎月の返済はできているが、利息が重い | 将来利息のカットで返済しやすくなる可能性がある |
| 安定した収入がある | 元本を分割返済する前提に合いやすい |
| 家族や職場に知られる不安が強い | 裁判所を通さないため、比較的表に出にくい |
| 一部の借入先だけ整理したい | 対象にする借入先を選べる場合がある |
ただし、すべての債権者が希望通りに応じてくれるとは限りません。
また、任意整理をしても信用情報には影響が出る可能性があります。
3僕の場合、任意整理では厳しかった
僕も、できることなら自己破産ではなく、返済する方法で何とかしたい気持ちはありました。
自己破産という言葉には、それくらい強い抵抗感がありました。
でも、940万円の借金を前にすると、任意整理は現実的ではありませんでした。
仮に将来利息がカットされたとしても、元本の940万円は基本的に残ります。
それを数年かけて返すだけの余力はありませんでした。
毎月の生活費を確保するだけでも苦しかったからです。
任意整理は、返済できる人にとっては有効な選択肢です。
でも、返済原資がない状態で選ぶと、また返済に追われる生活に戻ってしまう可能性があります。
任意整理・個人再生・自己破産の違いをもう少し比較したい人は、こちらの記事も参考にしてください。

4個人再生
とは
1個人再生は、借金を大きく減額して返済する方法
個人再生は、裁判所を通して借金を大きく減額できる可能性がある手続きです。
減額後の借金を、原則として数年かけて返済していきます。
住宅ローン特則を使える場合は、住宅を残しながら借金整理を進められる可能性があります。
そのため、持ち家を守りたい人や、安定した収入がある人にとっては、検討する価値のある方法です。
ただし、個人再生も返済を続ける手続きです。
借金が減額されたとしても、減額後の金額を返済していく必要があります。
また、裁判所に提出する書類も多く、手続きは簡単とは言えません。
2個人再生が向いている可能性がある人
個人再生が向いている可能性があるのは、次のような人です。
| 状況 | 個人再生を検討しやすい理由 |
|---|---|
| 安定した収入がある | 減額後の返済を続ける必要があるため |
| 借金を大きく減らしたい | 任意整理より大きく減額できる可能性がある |
| 住宅を残したい | 条件を満たせば住宅ローン特則を使える場合がある |
| 自己破産には強い抵抗がある | 返済を続けながら生活再建を目指せる |
一方で、収入が不安定な場合や、減額後の返済も難しい場合は、個人再生が合わないこともあります。
3僕は個人再生にも迷った
僕は、法律事務所で個人再生の説明も受けました。
正直に言うと、少し迷いました。
自己破産よりも、個人再生のほうが「まだ返そうとしている人間」に見える気がしたからです。
今思えば、意味のないプライドだったと思います。
でも当時は、自己破産を選ぶことが、自分の人生を完全に否定するように感じていました。
ただ、現実を見ると、個人再生も厳しかったです。
940万円の借金が減額されたとしても、返済は残ります。
僕には、その返済を安定して続けられる自信がありませんでした。
借金を作った原因も、パチンコ・スロットなどのギャンブルや浪費でした。
まずは返済を続けることよりも、借金に頼る生活そのものを断ち切る必要があると感じました。
だから僕は、個人再生ではなく自己破産を選びました。
任意整理・個人再生の比較を詳しく知りたい方はこちらも参考になります。
5特定調停
とは
1特定調停は、簡易裁判所で返済条件を話し合う方法
特定調停は、簡易裁判所を通して、債権者と返済条件を話し合う手続きです。
弁護士に依頼せず、自分で申し立てることもできます。
そのため、費用を抑えやすい場合があります。
ただし、裁判所に出向いたり、必要書類を準備したり、債権者との調整を進めたりする必要があります。
また、話し合いの手続きなので、債権者との合意が必要になります。
合意できない場合もあります。
2特定調停が向いている可能性がある人
特定調停が向いている可能性があるのは、次のような人です。
| 状況 | 特定調停を検討しやすい理由 |
|---|---|
| 費用をできるだけ抑えたい | 自分で申し立てれば費用を抑えやすい場合がある |
| 返済を続ける意思と原資がある | 調停後も返済は続く |
| 裁判所で返済条件を調整したい | 調停委員を交えて話し合える |
| ある程度、自分で手続きを進められる | 書類準備や出頭が必要になる |
ただし、調停で決まった内容どおりに支払えないと、給与などを差し押さえられる可能性があります。
そのため、「費用が安そうだから」という理由だけで選ぶのは危険です。
返済を続けられるかどうかを冷静に見る必要があります。
3僕は特定調停を選ばなかった
僕は特定調停を利用しませんでした。
理由は、返済を続ける前提の方法だったからです。
当時の僕は、毎月の返済に追われ、生活費も足りなくなっていました。
さらに、自己破産の準備だけでもかなり大変でした。
- 銀行の入出金履歴を取り寄せる
- 給与明細や源泉徴収票を集める
- 家計簿を作る
- 住民票を用意する
- 退職金の見込額やiDeCoについて確認する
こうした作業だけでも、仕事をしながら進めるのはかなり負担でした。
特定調停を自分で進める余裕は、当時の僕にはなかったと思います。
6自己破産
とは
1自己破産は、返済不能な借金を整理するための法的手続き
自己破産は、借金の返済ができない状態になったときに、裁判所を通して借金の支払い義務の免除を求める手続きです。
免責が認められれば、税金など一部を除いた借金の支払い義務が免除される可能性があります。
ただし、税金、養育費、罰金など、自己破産しても免除されないものもあります。
また、財産、職業、信用情報などに一定の影響が出る場合があります。
そのため、軽い気持ちで選ぶものではありません。
でも、返済の見通しがほとんど立たない人にとっては、生活を立て直すための重要な制度です。
僕自身、自己破産を選んだことで、借金の返済に追われる生活から抜け出すことができました。
自己破産そのものの基本を知りたい人は、こちらの記事も参考にしてください。
自己破産とは?940万円の借金で自己破産した僕が流れ・生活への影響を実体験で解説
2自己破産が向いている可能性がある人
自己破産を検討したほうがいい可能性があるのは、次のような人です。
| 状況 | 自己破産を検討しやすい理由 |
|---|---|
| 返済の見通しがほとんど立たない | 返済を続ける方法では生活再建が難しい可能性がある |
| 借金額が収入に対して大きすぎる | 利息を止めても元本返済が難しい場合がある |
| 生活費まで借金に頼っている | 借金を借金で返す状態になっている可能性がある |
| 督促や返済日で精神的に限界を感じている | 早めに相談したほうがいい段階かもしれない |
僕の場合は、まさにこの状態でした。
返済しても元金は減らない。
家賃の支払いにも不安が出る。
親にも迷惑をかけてしまった。
もう、借金を返すための借金すら難しくなっていました。
そこまで追い詰められて、ようやく自己破産を選びました。
3ギャンブルや浪費の借金でも、相談はできる
僕の借金の原因は、パチンコ・スロットなどのギャンブルや浪費でした。
だから、最初は「自分なんか自己破産できないのでは」と思っていました。
ギャンブルや浪費は、免責不許可事由に関係する可能性があります。
そのため、何も問題なく簡単に進むとは限りません。
僕の場合も、同時廃止ではなく管財事件になりました。
破産管財人との面談もありました。
債権者集会にも行きました。
それでも、最終的には2024年5月22日に免責許可決定の連絡を受けることができました。
大切なのは、最初から諦めないことです。
ギャンブルや浪費が原因だからといって、相談してはいけないわけではありません。
むしろ、正直に話して、専門家に見通しを確認することが大切です。
ギャンブル借金と自己破産について詳しく知りたい人は、こちらの記事も参考にしてください。
パチンコ・スロットの借金で自己破産できる?借金940万円から免責された僕の実体験

7どの債務整理を
選べばいい?
状況別の目安
1利息が重いけど元本は返せそうなら任意整理
毎月の返済はできている。
でも、利息ばかり払っていて元金が減らない。
このような場合は、任意整理を検討できる可能性があります。
任意整理では、将来利息のカットや返済期間の見直しによって、毎月の返済負担を軽くできる場合があります。
ただし、元本は残ることが多いです。
そのため、利息が止まったあとに元本を返せるかどうかが重要です。
2住宅を残したいなら個人再生を検討
住宅ローンがあり、家を残したい人は、個人再生を検討する価値があります。
条件を満たせば、住宅ローンを払い続けながら、ほかの借金を整理できる場合があります。
ただし、個人再生は継続した収入が必要です。
減額後の借金を返済していく必要があるため、毎月の返済計画に無理がないかを確認する必要があります。
3費用を抑えたいなら特定調停も選択肢
費用をできるだけ抑えたい人は、特定調停を検討することもできます。
ただし、特定調停は自分で手続きを進める場面が多くなります。
裁判所への出頭や書類準備も必要です。
また、調停成立後は返済を続ける必要があります。
「費用が安そうだから」という理由だけで選ぶのではなく、自分で進められるか、返済を続けられるかを考えることが大切です。
4返済の見通しがないなら自己破産も含めて相談
返済の見通しがほとんど立たない。
生活費まで借金に頼っている。
借金を返すために、また借金をしている。
この状態なら、自己破産も含めて相談したほうがいいと思います。
僕も、もっと早く相談していれば、親にここまで迷惑をかけずに済んだかもしれません。
もちろん、自己破産にはデメリットもあります。
信用情報への影響により、一定期間クレジットカードやローンの審査に通りにくくなる可能性があります。
一定以上の財産があれば、処分の対象になることもあります。
手続き中は、書類集めや家計簿作成なども必要でした。
でも、借金に追われ続ける生活から抜け出せたことは、僕にとって大きな意味がありました。
自分に合う借金解決方法を整理したい人は、こちらの記事も参考にしてください。
「自己破産するしかない」と思う前に!あなたに合った解決策診断
8弁護士に
相談すると
何が変わる?
1受任通知で督促や直接連絡が止まる場合がある
僕が法律事務所に相談して大きかったのは、受任通知の存在です。
弁護士が債権者に受任通知を送ると、貸金業者などから本人への直接連絡や請求が止まる場合があります。
僕の場合も、受任通知によって返済が一時的に止まりました。
それまで毎月返済に追われていた分を、自己破産の費用に回せるようになりました。
もちろん、受任通知が出たからすべて解決というわけではありません。
そこから書類集めや家計簿作成、裁判所への申し立て、管財人面談などが続きました。
でも、返済に追われ続ける状態から一度離れられたことで、少しだけ冷静になれました。
日記を振り返っても、受任通知後に返済が止まったことで、自己破産費用を積み立てる現実的な道が見えました。
一方で、口座凍結や支払い方法の変更、偏頗弁済への不安など、新しく気をつけなければいけないことも出てきました。
だからこそ、自己判断で動かず、弁護士に確認しながら進めることが大切だと感じています。
2費用が不安でも、分割払いできる事務所もある
債務整理を考えるとき、多くの人が不安になるのが費用だと思います。
僕もそうでした。
自己破産するほどお金に困っているのに、弁護士費用なんて払えるのか。
そう思っていました。
僕の場合は、最初に15万円を納め、その後は毎月5万円ずつ積み立てていく形でした。
冬のボーナスも自己破産費用に回しました。
正直、楽ではありませんでした。
でも、返済が止まったことで、その分を費用に回せるようになりました。
事務所によっては、分割払いに対応しているところもあります。
また、収入や資産の条件に合えば、法テラスの無料法律相談や立替制度を利用できる場合もあります。
▶︎参考:無料法律相談のご利用の流れ|法テラス
▶︎参考:弁護士・司法書士費用等の立替制度のご利用の流れ|法テラス
費用が不安だからといって、相談前に諦める必要はありません。
相談時に、費用の総額、分割払いの可否、追加費用の有無を確認しておくことが大切です。
3相談前にメモしておくといいこと
弁護士や司法書士に相談するときは、事前にメモを用意しておくと話がスムーズです。
最低限、次のことを整理しておくといいと思います。
| メモすること | 内容 |
|---|---|
| 借入先 | 消費者金融、銀行、カード会社など |
| 借金額 | だいたいの残高でOK |
| 毎月の返済額 | 合計でいくら払っているか |
| 収入 | 手取り月収、ボーナスの有無 |
| 生活費 | 家賃、光熱費、通信費、食費など |
| 財産 | 車、保険、退職金見込額、預貯金など |
| 借金の理由 | ギャンブル、浪費、生活費、投資など |
| 保証人の有無 | 家族や知人が保証人になっていないか |
完璧にまとめる必要はありません。
僕も最初からすべて整理できていたわけではありません。
ただ、嘘をつかず、わかる範囲で正直に伝えることが大切です。
日弁連でも、債務整理事件では原則として弁護士本人による個別面談や、処理方針・不利益事項・費用などの説明が求められるとされています。
▶︎参考:債務整理の弁護士報酬のルールについて|日本弁護士連合会
金額や返済状況を一人で整理するのが難しい場合は、無料相談や借金減額シミュレーションを使って、まずは自分に合いそうな方法の目安を確認してみるのもひとつの方法です。
ただし、診断結果だけで判断せず、最終的には弁護士や司法書士などの専門家に相談して確認してください。
9借金減額
シミュレーションは
使ってもいい?
1相談のきっかけとして使うのはあり
借金減額シミュレーションは、自分にどんな解決方法がありそうかを知るきっかけになります。
いきなり法律事務所に電話するのが怖い人にとっては、最初の一歩として使いやすいかもしれません。
ただし、シミュレーションだけで正確な判断ができるわけではありません。
借金額、借入先、収入、生活費、財産、保証人、借金の理由などを確認しないと、本当に合う方法はわかりません。
あくまで目安として使うのがいいと思います。
借金減額シミュレーションについて詳しく知りたい人は、こちらの記事も参考にしてください。
借金減額シミュレーションは怪しい?無料のからくり・注意点・使うべき人を自己破産経験者が解説
2怪しい広告や強引な案内には注意
借金減額シミュレーションの中には、広告色が強いものもあります。
「借金が必ず減る」
「誰でも無料で解決」
「今すぐ〇〇万円減額」
このような強い言い方には注意したほうがいいです。
債務整理で借金がどうなるかは、人によって違います。
借入先や収入、財産状況によって、選べる方法も変わります。
安心して使うためには、運営元が弁護士事務所や司法書士事務所なのか、費用説明が明確か、個人情報の扱いがわかりやすいかを確認しましょう。
金融庁も、多重債務についての相談先として、法テラス、日本弁護士連合会、日本司法書士会連合会などを案内しています。
▶︎参考:多重債務についての相談窓口|金融庁
10債務整理後の生活はどうなる?
1信用情報への影響は避けにくい
債務整理をすると、信用情報に影響が出る可能性があります。
いわゆるブラックリストと呼ばれることもありますが、実際に「ブラックリスト」という名簿があるわけではありません。
信用情報機関に、返済状況や債務整理などの情報が登録されるという意味です。
登録期間や扱いは、信用情報機関や登録内容によって異なります。
CICでは、自己破産の官報情報は保有していない一方、クレジット情報の保有期間は契約中および契約終了から5年間と説明されています。
JICCでは、債務整理や破産申立などの取引事実に関する情報について、契約日や内容に応じた登録期間が示されています。
全国銀行個人信用情報センターでは、官報に公告された破産・民事再生手続開始決定について、当該決定日から7年を超えない期間と説明されています。
▶︎参考:自己破産の登録は何年間ですか?|CIC
▶︎参考:信用情報の内容と登録期間|JICC
▶︎参考:センターの概要|全国銀行個人信用情報センター
つまり、「何年で必ず元通り」とは言い切れません。
信用情報の登録内容や、申し込むサービスの審査基準によって変わります。
2僕はクレジットカードなしの生活に変わった
自己破産後、僕はクレジットカードを使えなくなりました。
ローンも組みにくくなりました。
最初は、社会から弾かれたような気持ちもありました。
でも、今思うと、僕には必要な制限だったのかもしれません。
借りる手段がなくなったことで、手元にあるお金で生活するしかなくなりました。
今月いくら使えるのか。
何にお金を使うのか。
これは本当に必要なのか。
そうやって、少しずつお金の感覚を取り戻していきました。
2024年5月26日の日記には、久しぶりにスマホ決済を使えたときのことを書いています。
以前の僕は、クレジットカードと連携して、あまり深く考えずにお金を使っていました。
でも自己破産後は、同じ支払いでも感じ方が変わりました。
普通にできることが、普通にできる。
それだけで、少し生き直しているような感覚がありました。
11僕が自己破産を
選んで感じたこと
1自己破産は逃げではなく、現実を見る選択だった
自己破産を決める前の僕は、ずっと「いつか何とかなるだろう」と思っていました。
借金も、いつか返せるだろう。
お金が足りなくても、どこかから借りれば何とかなるだろう。
生活が苦しくなっても、誰かが助けてくれるだろう。
そうやって、現実を見ることから逃げていました。
でも、その「だろう」を続けた結果、借金は940万円まで膨らみました。
自己破産は、借金から逃げるための魔法ではありません。
むしろ、逃げてきた現実と向き合う手続きでした。
銀行の取引履歴を出す。
家計簿を作る。
借金の原因を正直に説明する。
管財人の面談を受ける。
債権者集会に行く。
どれも楽ではありませんでした。
特に銀行窓口で取引履歴を取り寄せたときは、後ろめたさと不安で、早くその場から逃げ出したい気持ちでした。
でも、それも含めて、自分がしてきたことと向き合う時間だったのだと思います。
22024年5月22日、免責許可決定の連絡が来た
2024年5月22日、弁護士事務所から免責許可決定の連絡が来ました。
日記には短く、「免責許可がおりた!やった!」と書いています。
本当に、その一言に尽きました。
もちろん、自己破産をしたからといって、過去が消えるわけではありません。
親に迷惑をかけたこと。
嘘をついてしまったこと。
ギャンブルや浪費をやめられなかったこと。
それらがなかったことになるわけではありません。
でも、借金に追われる生活から抜け出し、もう一度やり直すスタート地点に立てたことは事実です。
僕にとって自己破産は、人生の終わりではありませんでした。
現実を見て、生き直すための区切りでした。

12自己破産しかないと
思う前に、まずは
選択肢を知ろう
借金が苦しくなると、視野が狭くなります。
僕もそうでした。
「もう自己破産しかない」
「人生が終わった」
「誰にも相談できない」
そんなふうに思い込んでいました。
でも、実際には借金を整理する方法はいくつかあります。
任意整理。
個人再生。
特定調停。
自己破産。
どれが合うかは、人によって違います。
利息を止めれば返済できる人もいます。
借金を大きく減額して返済する方法が合う人もいます。
返済の見通しがなく、自己破産を考えたほうがいい人もいます。
僕の場合は、940万円の借金があり、返済を続ける現実的な見通しがありませんでした。
だから自己破産を選びました。
でも、それは「自己破産が誰にとっても正解」という意味ではありません。
大切なのは、一人で抱え込んで決めつけないことです。
借金問題は、放置しても自然に軽くなることはほとんどありません。
むしろ、利息や遅延損害金、督促の不安で、心も生活も追い詰められていきます。
まずは、自分の借金額、収入、生活費、財産、借金の理由を整理してみてください。
そして、必要なら弁護士や司法書士に相談して、自分に合う方法を確認してみてください。
僕は、もっと早く相談すればよかったと思っています。
自己破産を選ぶかどうかは、そのあとで考えれば大丈夫です。
まずは、自分にはどんな選択肢があるのかを知ること。
そこから、借金問題の出口は少しずつ見えてきます。
13よくある質問
FAQ
- Q1.借金を減額する方法は自己破産以外にもありますか?
A.あります。
代表的な方法には、任意整理、個人再生、特定調停があります。
ただし、どの方法が合うかは、借金額、収入、生活費、財産、借入先などによって変わります。 - Q2.任意整理なら借金は大きく減りますか?
A.任意整理では、将来利息をカットできる可能性があります。
ただし、元本は基本的に残ることが多いです。
そのため、利息を止めれば返済できる人に向いている方法です。 - Q3.個人再生と自己破産はどちらがいいですか?
A.どちらがいいかは状況によります。
個人再生は、借金を減額して返済を続ける方法です。
自己破産は、返済不能な借金について免責を求める方法です。
住宅を残したい人や、減額後なら返済できる人は個人再生を検討できる可能性があります。
返済の見通しがほとんど立たない人は、自己破産を含めて相談したほうがいい場合があります。 - Q4.ギャンブルや浪費の借金でも相談できますか?
A.相談できます。
ギャンブルや浪費は免責不許可事由に関係する可能性がありますが、相談してはいけないわけではありません。
僕自身もギャンブルや浪費が原因で940万円の借金を作りましたが、弁護士に相談し、最終的に免責許可決定を受けました。
ただし、ケースによって判断は変わります。
正直に事情を話して、専門家に確認することが大切です。 - Q5.弁護士費用が払えない場合はどうすればいいですか?
A.まずは、分割払いに対応している事務所があるか確認してみましょう。
僕の場合も、毎月積み立てる形で費用を支払いました。
また、収入や資産の条件に合えば、法テラスの無料法律相談や立替制度を利用できる場合もあります。
費用が不安でも、相談前に諦める必要はありません。
この記事は僕の実体験をもとに書いていますが、制度の基本部分は裁判所や法テラスなどの公的情報も確認しながらまとめています。
▶︎参考:債務整理の方法についてのQ&A|裁判所
▶︎参考:無料法律相談のご利用の流れ|法テラス
▶︎参考:弁護士・司法書士費用等の立替制度のご利用の流れ|法テラス
▶︎参考:債務整理の弁護士報酬のルールについて|日本弁護士連合会
▶︎参考:多重債務についての相談窓口|金融庁
▶︎参考:自己破産の登録は何年間ですか?|CIC
▶︎参考:信用情報の内容と登録期間|JICC






